あたしの前に現れたのは…


新しい生活


………ここはどこ?


眠りから覚めて、目を開けると
そこに広がるのは真っ白の天井


首を回すと、大きな窓に大きな本棚


「あ…そうか」


徐々に意識が覚醒し、思い出した
ここは、パヴィリオ

あたしがこれから住むことになった家

もしかしたら、夢かもしれないという考えは
あっさりと崩された

顔の横には開いたままの本
昨日の夜、本を読んでいる時に寝落ちしたのだろう…



身体を起こして思いっきり伸びをする
栞を挟んだ本は本棚に戻した

そこには、たくさんの空いてる場所がある
そこを本で埋め尽くしたいと眺めながら思っていると


コンコンコン
と、控えめに扉を叩く音が聞こえた


「唯ちゃーん、起きてるか?」


あたしの名前を呼ぶ深山さんの声がした


「はい、起きてます」


「ご飯出来たから、リビングに来いよー」


「わかりました」


早くなーっと言って深山さんは
遠のいて行った


丁度その時お腹が音を鳴らした

顔を洗ったりして布団を整えて
自分の部屋を出ると階下から
美味しそうな香りが鼻をくすぶり、再びお腹が音を鳴らした

階段を降りてリビングの扉を開けると
食事の用意をしているお姉さんの姿が目に入った


「おはようござ「おはよーう!唯ちゃん!」


うぐっ…


挨拶をしようとしたけど
言い終わる前に、お姉さんが抱きついてきたので
それは途中で遮られた


「ささ!早くご飯食べて?
今日は色々と買いに行かないとでしょう?」


「…はい」


朝から元気なお姉さんに苦笑が浮かぶ

あたしは深山さんの隣の席に座らされ
その後に、お姉さんはあたしの前に座った

どんな食べ物かと思ったけれど
見たことがあるものがほとんどだった

あたしの好きな、生ハムもあった
…これはどうでもいいか


「美味しい」


「あら、よかった」


無意識に漏れてしまった声に、お姉さんが嬉しそうに微笑んだ

その顔が深山さんと同じ様に
あたしには、眩しく思えた

「どんどん食べてねっ」


「はい、」



胸の奥がむず痒くなった

 

Bkm
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