『ツンデレくんには甘いハチミツを』
四章[【―空間―】(前編)](1/113)
遠距離恋愛の望と雄介。そして、久しぶりに出会えて、一緒に飛行機に乗ったところでハイジャックに遭う。※4P
 あの震災からどれ位経ったのであろうか。今、東京の街は少しずつ戻って来ている。

 未だ望の恋人である雄介は戻って来る気配はない。確かに心は繋がっているのだが、やはり恋人になっているのにも関わらず会えないのは寂しいと思うのたが、医者としてプライベートのことなんて言っていられない。仕事は仕事。プライベートはプライベートと分ける事が一番いいだろう。

 それにゆっくりとだが、雄介がいない生活にも大分慣れて来た。

 今は便利な物がある。それは今は誰もが持っている携帯で、毎日のように連絡を取り合えて話が出来ればいいだろう。遠くにいるのに身近に感じる携帯。

 それがもしなかったら、遠距離恋愛である恋人同士の毎日の楽しみがなくなってしまう。



 そんな望は昼休みになると携帯を持って屋上に上がり、雄介とメールを始める。たった一言でもいい、遠くに居る恋人が無事で居ることが判れば。望の恋人である雄介はレスキュー隊員。東京にいる時は消防士ではあったが、今はレスキュー隊員となった。

 昼休みにメールをすると大抵の場合、返信が返って来る。向こうもきっと昼休みでもあり、休みの日ならば、起きている時間なのであろう。

 昼休みにメールをすると、望を励ます為なのか、雄介のメールは笑える話が書かれている。それを糧に望はお昼からの仕事に向けて気合いを入れることが出来る。

 そして、メールを時間いっぱいいっぱいまですると、一旦、医局へと戻り、携帯の電源を切って、スーツの内ポケットへとしまいに戻る。

 部屋に入るとソファにポツリ一人で座ってボッーとしている和也の姿が望の目に飛び込んで来る。いつもなら、この時間和也の恋人になった裕実が和也と一緒に居てイチャついていて、その姿を見ていられなかった望は屋上に行って、雄介とのメールのやりとりを楽しみに行っているのだが。

「あれ?本宮君は?」
「裕実は今日から違う医者のとこ〜今は手術室らしいぜ〜」
「あ、そうか〜」
「そう…今日からアイツはここじゃねぇんだよ…」
「そうだったな…」



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